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2010年12月10日金曜日

気候変動適応の方向性

先月、環境省から、「気候変動適応の方向性」の最終報告書が公表されました。

気候変動適応の方向性
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/adapt_guide/index.html
長期的な緩和策はとっていくのですが、その影響はさけられないということでの<適応>策を考えようということです。
さて、まだテレビや教育現場では、<地球温暖化>という言葉が使われていますが、気温が上がる事象だけが注目されて誤解を招くので、最近は<気候変動>という言い方をします。
高温なり、冷温なり、適応できない急激な気候の変化が社会に大きな影響を及ぼすという視点です。

・・・
さて、それはともかく、こうして適応策についての国の方向性がでました。
具体的にイメージしやすいハード・ソフトの多様なオプションが表として報告書の最後の方(P47~)でかかれているので抜粋してみましょう。
 

水資源から災害、食料、健康面までありますが、生物多様性の項目も多くありますね。

自然生態系の場合、モニタリングやマップ制作の項目がおおくありますが、実際どの先進国でも実践的な段階にまで進んでいなかった項目で、これがないと対策の取りようがないので、スタートラインにつくための大切な施策です。

他にも取り組みのステップや、住民とのコミュニケーションなどの情報も報告書に掲載されています。

こうして具体的な対策を見ると、気候変動や生物多様性の問題も生活に関与するかなり身近な問題に感じます。

2010年11月27日土曜日

アーケード: arcade


先日、東京から仕事でこられたランドスケープデザイナーの方が、夕食にお誘いくださって、いろいろランドスケープ談義を楽しませて頂きました。

地方で活動する僕にとっては、こうしたお誘いがあることは、とってもありがたいです。うん、とても恵まれています。

さて、食事後、商店街のアーケードをまわって移動していたのですが、このアーケードを指して、とてもおもしろい話を聞きました。

アーケードを設計する建築士の知り合いから聞いたという話なのですが、アーケードの設計というのは、他の建築物や構造物とはまったく考え方が違うとのことでした。

アーケードの柱をさして、左右の柱の位置が違うことや、アーケードの屋根と建物の境目の構造物の話など、これまで考えたことも、気づいたこともなかったアーケード設計の留意点や着目点を教えてくれました。

そうかぁ。。
普段気にもとめない、こうした構造物にも特有の世界があって、特有の法律や設計構造などがあるんだと、改めて興味の目を開いてくれました。
こういう新しいデザインの着目点を丁寧でわかりやすく説明することって、やっぱりとても大切だし、楽しいことだと思います。


それから、「アーケード」と聞くと、僕は、むかーし聞きに行った「都市景観シンポジウム」のパネルディスカッションを思い出します。

そのパネルディスカッションで、ある大学先生が、
「アーケードなんてかっこわるい。世界で日本だけだ。ぜんぶとっぱらってしまえ!」
と仰せられ、その取り巻き?が前列で拍手喝采をしていました。

ものすごく引いたなぁ。。
幸い、その後のこうした関連の講演会、シンポジウムで見ることはなくなって安心したのですが、その強烈な印象だけは僕の頭にこびりついてしまった。・・まったくメモリーの無駄遣いなうえ、消去不能なんて。。


かっこいいアーケードは、ヨーロッパや日本各地にもあると思うんですが、個人的に英国のある小さな町で出会った、小さなアーケードがとても印象に残っています。

それは、日本のように通りは大きくなく、曲がり角が多くて迷いそうになるぐらいなのですが、その囲まれた感じがとても心地よかったです。天井も低くて、街頭も統一してありました。

あー、その通りの写真、とっておけばよかった。。
今は記憶にしかのこってません。

2010年11月19日金曜日

「夢の都市」と「技術の夢」

僕らが小さい頃には、「未来の都市」をテーマにしたイメージの絵というのはいろいろな機会でみていたようなきがします。
ドラえもんをはじめとして、やっぱり未来に対して今よりずっと夢がもてたんですね。

でも、いつのまにやら、未来の都市像というのは、なかなか表現されなくなって、どちらかというと、懐古的なもので表現されるようなものが多くなったきがします。(それはそれで素敵ですけど)

じゃあ、ほんとに今は未来の都市というものが描けてないのかというと、それを実現させるようなプロジェクトというのは、出ているところにはちゃんと発表されていて、エネルギーとしてあるんですよね。

特に僕もかっこいいなぁと思ったのが、これ。

清水建設 環境アイランド「GREEN FLOAT」を赤道直下の太平洋上に建設


さすが、「いつかきっと」などのCMも流している清水建設さんですね。わくわくします。
こうしたビックプロジェクトでなくとも、未来像をもつというか、夢を描くというのは、なんといっても技術者の原動力になるものですし、きっと世界が前に進む原動力になると思います。

こういう夢や未来を描いていきたいですね。

2010年11月17日水曜日

食料・農業・農村白書と子どもの農業・農村体験

先日、とある資格者の講演で、農村景観と環境の話をしてきました。

講演後、いろいろと質問もでましたが、その中で
「今後農村を救うためにはどうすればいいのか?」
というものがありました。

うーん。。それについては、
「全国画一的な解決策というのはないです」 
とはっきり答えました。
(まぁ実際はいろいろとお話を交えたのですけれども)

ただ、都市と農業との交流というのは大切なキーワードですね。
経済という視点の他にも、いろいろなことがお話できるのですが、今回は子供の環境としても大切という話をしたいと思います。

こちらは、 平成21年度 食料・農業・農村白書のページですが、農業体験をしたこどもたちのデーターが掲載されています。



受け入れ農家からというデーターということですが、その効果の大きさは、都市空間ではまかなえない農村環境の魅力があるように思います。

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の話も話題になっていますが、国全体の方向性、こどもたちの未来についても農村環境のあり方はとらえられてほしいと思います。

2010年11月12日金曜日

中小河川に関する河道計画の技術基準

メインページの<ランドスケープ掲示板>に先日、8月に追加された「中小河川に関する河道計画の技術基準」の公開PDF資料のアドレスを掲載しました。

URL先はこちらです。

このうち、参考資料の方は、絵や画像入りで、もわかりやすく、今、日本で河川の姿をどう進めようとしているのかが分かりますので、一般の環境に興味をもっている方にもおすすめします。

(←かめさん、がんばれ!!)

さて、特に今回の追加で興味をもったのは、河川の<のり肩・水際部>に焦点をあててくれたこと。自然生態系にとって、水際のような<境界>空間は非常に重要なのです。

これまで土木技術は、なかなかこうした境界について、手につけにくい場所でありました。今回こうして設計上の留意点としてあげられたことは大きな広がりをもちはじめるのだと思います。


あと、護岸の表面のテクスチャの話も書いてあるのですが、最近の疑似自然風の景観護岸ブロックよりも、昔からある左端のようなブロックのほうが風景になじむと思っていましたので納得です。自然に似せようとしてより人工的になるようなものは、滑稽というより悪意だなって感じてしまいます。

それから、護岸についての考え方として、こんなことも指摘しています。

①護岸は、のり肩・水際部に植生を持つことを原則とし、直接人の目に触れる部分を極力小さくすることが望ましい。なお、その護岸自体が川らしい景観を創出する場合は、その限りではない。

②護岸は、周囲の景観と調和するとともに、水際及び背後地を重要な生息空間とする生物が分布している場合は生息・生育空間・移動経路としての機能を持つことが望ましい。


まぁ、こうした技術基準も最近では、かなり一般用にほぐされて、解説されるので、おもしろいものがあれば、今後も紹介します。

身近にある河川の未来も考えるきっかけになればいいなと思います。